うつ病の治療をしっかり進めよう|負担を減らすための方法を紹介

ナース

医療機関で正しい診断を

聴診器と医薬品

単なる心の病では治らない

会社や学校などで、ストレスを感じる人が増えた現代で、うつ病は国民病とも言える身近な病気となってきました。最近では、仕事をしている大人だけではなく、学校でストレスを感じている小学生がうつと診断されるケースもあり、社会問題となりつつあります。うつ病は、倦怠感や無気力などの症状が現れるため、一見すると「こころの病」とも見られますが、最近では、病気の原因が少しずつ解明されてきています。「心が弱っているだけだから」と自分で判断せずに、専門の病院で診断と治療を行うことが、病気の改善につながると言えます。一口でうつ病と言っても、様々な種類に分類されますが、ほとんどが脳内物質の分泌異常で起こると言われています。脳には「セロトニン」と呼ばれる物質があり、セロトニンが分泌されると「楽しい」や「嬉しい」といった幸せな気持ちになることがわかってきました。健康な人の脳では、セロトニンが正しく分泌されるため、落ち込んでいても、時間が過ぎて楽しいことがあれば、気分転換ができて立ち直ることができます。しかし、うつ病患者の脳内では、セロトニンが上手く分泌されないため、気分が落ち込みやすく、幸せな気持ちになることが難しいと言われています。病気を改善するためには、抗うつ薬などの薬を用いて、セロトニンが正しく分泌されて、気分が落ち込まないように治療する必要があります。うつ病は、会社や学校、引越しといった、周囲の環境が原因になることが多いため、治療には周りの人の協力が必要だと言われています。例えば、「引越しで見知らぬ土地に来たため、話し相手がいなくなった」や「学校や職場の人間関係が上手くいかない」といった悩みが引き金となります。そして、倦怠感や焦燥感といった「こころの症状」だけではなく、睡眠不足や食欲不振のように日常生活の異常として症状が出てきます。さらに、頭痛や腰痛、トイレが近いといった「からだの症状」も表れるため、うつとは気付かずに他の医療機関へ行く人も多くいます。残念ながら、自分自身では病気に気付きにくいため、家族など身近な人が異変を感じ、病院へ連れていくケースが多くあります。周囲に「この人うつ病かも」と少しでも疑いがある人がいたら、早めに心療内科や精神科を受診させることをお勧めします。そして、医師と相談し、ストレスの原因から解放するために、診断書をもらって、仕事や学校を休むことが必要です。うつ病を一度発症すると、完治することは無く、長い間、治ったり発症したりを繰り返すと言われています。しかし、専門の医療機関で正しい治療を受けることで、症状を抑えて、難なく日常生活を送ることが可能となってきました。うつ病はけして「こころが弱っているから」ではなく「病気」であることを認識して、病院にかかって、正しく対処することが大切です。